2021年8月26日木曜日

 

令和3年4月23日

                                         校長室から 第9号 

若手教師のために その9

よい先生の条件

 子供たちにとって、よい先生の条件とは、数え上げればきりがないでしょう。教師も人間であり、子供も人間です。学級に子供が40人集まれば、それぞれに性格が違うし個性もあり、多種多様です。子供たちは、それぞれ教師に対して多くの要求をもっています。そして、一人一人の子供の見方、考え方感じ方が違っているため、教師に対する要求や期待も微妙に違ってきます。ですから、全ての子供たちの要求や期待に全て応えることはできるはずがありません。しかし、子供たちとの関わりの中で、子供が求める教師像、いわゆるスタンダードはあるはずです。

 子供たちに慕われている先生は、常に子供の側に立ち、子供一人一人を生かそうとしています。教師が子供の側に立つということは、教師が子供一人一人を理解し、深い愛情を寄せているということです。教師が子供に寄せる人間的なあたたかさをもっているということです。では、子供たちは、具体的にどのようなことを求めているのでしょうか。そんなに難しいことではありません。

 1 勉強で分からないところを分かるまで教えてほしい。

 2 自分もみんなと同じように声をかけてほしい。

 3 よいことをしたときは、褒めてもらいたい。

 4 悪いことをしたときは、きちんと叱ってほしい。

 5 悪いことをしたときは、なぜ悪いのか、みんなに教えてほしい。

 6 事件のあったときは、よく調べてから注意してほしい。

 7 何かあっても、すぐに親にいわないでほしい。

 8 もっと話を聞いてほしい。

 9 病気やケガのとき、すぐに助けてほしい。

 10 一緒に遊んでほしい。

  子供たちは、教師が本当に親切であるのか、また、熱心に教えてくれるのかなどは、直ぐに見抜いてしまいます。教師も人間であり、子供たちの多種多様な要求や期待の全てに応えられなくてもかまいません。しかし、子供の側に立って努力することはできるのです。大人の都合のよい方向でのみ考えていたら、子供をひきつけることはできません。

  瑞穂中では、めざす教師像を学校経営方針の中で、次のように示しています。

  ・いつも前向きで向上心をもつ教師

・生徒のよさや可能性を引き出す教師

・教育公務員としての自覚をもつ教師

・学校を愛し、生徒一人一人を大切にする教師

東京都は、平成27年2月に改正された【東京都教員人材育成基本方針】で、都の教育に求められる教師像を次のようにまとめています。

1 教育に対する熱意と使命感をもつ教師

2 豊かな人間性と思いやりのある教師

3 子供のよさや可能性を引き出し伸ばすことができる教師

4 組織人としての責任感、協調性を有し、互いに高め合う教師

2021年8月25日水曜日

 

令和3年4月21日

                     校長室から 第8号

 若手教師のために その8 

褒め方

 叱ることよりも、褒めることの方が易しいし、よりよい指導方法になると思います。褒めるといっても、おだてたり、なおざりな褒め方はよくありません。「黒板消しをていねいによくやってくれてありがとう」「あなたのノートの字はとてもきれいで美しい」など、事実を示して褒めることが大切です。褒めることは認めることです。子供のよい面を見つけ、伸ばそうとする教師の姿勢が伝わる褒め方がいいでしょう。子供たちのよい面や行いを素直に認めることのできる先生になりたいものです。そのような教師の姿を見て、子供同士も認め励まし合う雰囲気が生まれます。

明るい学級づくりは、若い教師の双肩にかかっています。一人一人の子供の良さを探し、認め、褒める指導法がより子供たちの良い面を伸ばし、悪い面を抑えていく方法です。

 「可愛くば、五つ教えて、三つ褒め、二つ叱って良き人となせ」とは、二宮尊徳の名言です。

 

2021年8月24日火曜日

 

令和3年4月16日

                   校長室から 第7号 

若手教師のために その7 

叱り方

 叱り方は、とても難しい。子供を叱る前に、もう一度冷静に考えてみたいものです。

 叱るという行為は、その子供自身に「過ちを認めさせ、正しい生き方をする力をつけてあげる」ことだと思います。教師が叱った後で、叱られた子供が「本当に悪かった」「二度と同じ過ちは繰り返さない」と、本気でそう思うように叱らねば、逆効果になることもあります。特に中学生は、反抗期でもあり、大人のずるさを理解するようになって、素直になれない時期です。次に、失敗例を示します。

 教室で、ある子供の文房具が無くなった事件の対応です。休み時間に学級委員をしているAさんのシャープペンシルが無くなりました。申し出を受けた担任の先生は、日頃からリーダーとして活躍しているAさんからの訴えということもあり、学級全体で探すことにしたのです。無くなったペンは、祖父がプレゼントしてくれたという大切なものでした。「Aさんが大事にしているシャープペンシルが無くなった。心当たりのある者は申し出てほしい。また、探してほしい」と、終学活でクラス全員に話しました。

 翌日、Bくんが似たようなシャープペンシルを持っていたという情報が数名の子供たちから入りました。Bくんは、日頃から問題行動の多い子供で、家庭生活でも大きな課題を抱えていました。確かに、Bくんが持っていたシャープペンシルは、Aさんが無くしたペンの特徴を全て兼ね備えたものでした。そこで、担任の先生は、Bくんを呼び出し、厳しく追求しました。しかし、Bくんは、強く否定し、さらに反発しました。クラスには、「BくんがAさんの大切にしていたシャープペンシルを盗んだ」という噂も流れました。Bくんの保護者からは、「うちは貧乏だから、高価なシャープペンシルなど買ってあげた覚えはない。うちの息子が盗んだのなら、本当に申し訳ない」ということでした。いつのまにか、犯人扱いされたBくんの生活は、さらに乱れていきました。

 真相は、Aさんの勘違いで、無くなったシャープペンシルは、後日、自宅から出てきたのです。Aさんは、自分のせいで大事件となり、怖くなってしまい、自分からすぐに本当のことを言い出せませんでした。後に分かったことですが、Bくんは、優等生のAさんに憧れていて、同じシャープペンシルを持つことで勉強もできるようになるのでは、という思いから、なけなしのお小遣いを貯めて自分で買ったものだったのです。Bくんは教師不信、さらに保護者不信、大人不信となり、「どうせ俺なんか」と、自暴自棄になってしまい、その後の中学校生活における不良行為のエスカレートを止めることはできませんでした。

 まるで学園ドラマのようです。ドラマには台本があり、そのとおりに進んでいきますが、実際の学校は台本のようには進みません。予想外のことが起きるものです。先ほどの例は、特別な例かもしれませんが、叱り方の難しさを痛感します。では、叱るとき、どんなことに気を付ければよいのでしょうか。

 1 本当に本人が犯したことなのか、事実の確認をする。

 2 叱る前に当事者の言い分をしっかり聞く。

 3 感情的になり過ぎないように気を付ける。

 4 悪い点をはっきりさせ、説得ではなく納得させる。

 5 どの子供にも公平に接し、先入観をもたない。

 6 くどくどと長時間叱らず、あっさりと叱る。

 7 子供に迎合せず、真剣な態度で叱る。

 8 他の子供のいるところで叱らない。

 9 子供の長所を見つけ、あなたなら正せるということを強調する。 

 要は、どんな正論であれ、信頼関係のない先生から叱られたとき、その場では「悪かった」と謝っても心からそうは思わず、特に中学生は、反発さえ感じます。ですから、教師自身も日頃から自分に厳しく、授業やその他のあらゆる教育活動をとおして、教師として、人間として信頼を得るように努めなければならないと思います。

本当にその子供をよくしてあげようと、本気で叱ることのできる教師、また、日頃から信頼されている教師の注意に子供の心は動き、そのときは反発しても、少し時間が経過すると素直に反省できるものです。

さらに数年後、同窓会などで、当時の子供たちが大人になってから出会ったときに、「あの頃は素直になれなくて先生に迷惑をかけた」と反省の弁を聞くことになるでしょう。手のかかった子供ほど可愛いと思えるようになるでしょう。

 

 

令和3年4月14日

                   校長室から 第6号 

若手教師のために その6                             

 チャイムとともに 

 最近は、ノーチャイムで学校生活が行われている学校もありますが、そのような学校では、よけいに時刻には気をつかっているはずです。学校生活では時間を無視することはできません。

 A中学校は、ノーチャイムです。時間に対して厳しい校風を守り続けています。そのことが伝統になり、毎年着任する教師も、入学してくる生徒たちもその態勢に同化されていきます。毎時間のチャイムが無くても、時計を見て休み時間が終わるころになると静かに授業に入っていきます。これは、生活指導における「しつけ」を自然になしとげている例と言えます。

 50分授業といっても、生徒が休み時間の終わるチャイムの音を聞いて、それから手を洗ったりして、おしゃべりやふざけ合いながら教室に入り着席すると、1分から3分くらいはアッという間です。また、教師がチャイム後に職員室を出て行くと、5分遅れなど当たり前になってしまいます。すると、授業は正味45分となってしまいます。

 チャイムとともに授業が始まるためには、子供たちが時計を見て行動するようにしつけると同時に、教師もチャイムが鳴る前に教室に行ってなければなりません。なんといっても、時刻を守る、時間を大切にするしつけ=習慣は、教師自身の姿勢にかかわってくるものです。チャイムとともに授業が始まることは、とても大切な習慣です。各学級にそのような習慣がきちんと身に付いてくると、仮に、やむを得ない理由で、教師が遅れたとしても、生徒は時刻どおりに着席し、静かに待っている状態になります。そのような学級では、自然に授業中と休み時間のけじめがしっかりできてきて、学習への取り組みも積極的になるものです。

 また、なんとなく、だらだらと時間を使うこともあります。何がなんでも鉄道のダイヤグラムのようにしたら、息が詰まってしまいます。私たちは生きがいのある生活のために、求めて学び、目的を果たすために仕事をめいっぱいすることもあれば、心を空にして休むことも必要です。時間を大切にするということは、その目的に最も適した使い方をするということだと思います。

ただし、新規採用のみなさんは、他の人の時間を奪ってはいけません。約束の時間を守らないなど、あなただけを10人が待っていたとしたら、たとえ5分の遅れでも、5×1050となってしまいます。1人だとしても、仕事のできるベテラン教師の貴重な5分間は、あなたの2~4倍以上の価値があるかもしれません。

 

 

令和3年4月12日

                     校長室から 第5号

 若手教師のために その5     

 授業力を伸ばすために

 「教師は授業で勝負する」と言われます。学校教育の中心は授業です。子供たちが学校を好きになるか嫌いになるかも授業しだいです。教師は授業を通して教育をします。ここに教師としての生きがいと責任が生まれてくるのです。

 授業の1単位時間は、大きなつながりの中の1時間です。その時間の前に、前の時間があり、これが次の時間に発展し、単元や章の目標、教材の目標を達成し、教科、領域とのつながりをもって、学校の教育目標に迫るのです。中学校で教えることは、小学校ではどのように教え、高等学校ではどのように発展させていくのかという長期的な見通しをもつことが大切です。このような大きな見通しを踏まえて作るのが年間指導計画です。

とはいえ、新規採用のあなたが最初から一人で全部つくるにはハードルが高すぎるので、年間指導計画については、ベテラン教師から教わることはもちろん、教科書会社などが公開している指導計画作成資料等を活用するといいでしょう。中学校では、各教科の専門性が求められますが、他教科のことはまったく分からないという姿勢は好ましくありません。例えば、保健体育科の教員であっても都立高校の学力検査の問題くらいは自ら解いて、生徒にアドバイスできるくらいが求められます。より具体的な解法は、その教科の先生にあずければよいのです。すなわち、一連の指導計画は、各教科や領域別に知識を身に付けさせるためのものだけでなく、考え方や行動の仕方についても、関連する領域を合流させて考え合わせる教師集団の思考に役立つものなのです。

また、一般企業で週を仕事の単位ととらえているように、学校でも週単位の取り組みが大切です。子供は1週間の中で国語を学び、数学も社会も理科も英語も、、、という時間割の中で学校生活を送っています。9教科に加え特別の教科である道徳や特別活動をとおして共同生活を送っています。

この週単位ということに意味があります。1か月単位では改善が間に合いません。ですから、週を通してどのように教育していくかという計画、つまり週案(週ごとの指導計画)の大切さがあります。週案には、年間指導計画を実際の指導に即したものに具体化していく役割と、細かな修正や改善を可能にする記録の役割もあります。もちろん、週案をつくること、きれいに記入することが目的ではなく、週案を活用して授業を見直し、教師自身の授業力の向上と、子供たちの学力向上を目指すのです。最初のうちは、週案づくりに時間がかかりますが、慣れてくるとそのサイクルが頭の中でできるようになってきます。ベテラン教師の週案があっさりしているのは、そのためです。新規採用のみなさんは、きちんと記入する習慣を身に付けましょう。

 

令和3年4月9日

                 

          令和3年4月9日 

校長室から 第4号

 若手教師のために その4                                                                                     

 朝の子供たちとの出会いを大事に

 「おはようございます」というさわやかな挨拶を受けると、清々しい気持ちになります。

本来は、子供たちから先に、「先生 おはようございます」と言われたい。でも、できれば、新規採用のあなたから進んでかけてみましょう。中学生になると、恥ずかしいという気持ちや大人への反発心が強くなり、先生の方から挨拶しても、こたえないこともあるかもしれません。ここで諦めずに、あなたから「おはよう」「おはようございます」とあえて丁寧に挨拶を続けましょう。挨拶は、子供との距離をぐっと縮めます。やがて、あなたの顔を見れば生徒から進んで挨拶し、話しかけてくるようになるでしょう。

出勤簿に押印し、本日の予定を確認したら、すぐに教室に行きましょう。すでに何人かの子供たちが登校しているはずです。挨拶をしながら一言二言話しかけてあげたい。短時間でも教室の環境整備や先生のお手伝いをしてもらってもいいでしょう。このようなことから、子供との交流も深まるものです。次々に登校してくる子供たちにも必ず声をかけ挨拶をかわすのです。もちろん、職員朝会には遅れてはいけません。挨拶をかわし、声をかける。このちょっとしたことが子供たちの1日のスタートを生き生きとしたものにするのです。

職員朝会後、授業に入る前に朝の学級指導があります。教科担任制の中学校では、担任の朝学活の時間はとても大切です。朝の連絡はとても大事ですが、必ず出席をとりましょう。子供たちの顔を見ながら、最初のうちは、ゆっくり名前を呼んであげましょう。元気が無かったり、顔色の悪い生徒がいたりしたら、どうしたの? とたずねましょう。子供の答えによって、適切な指導もできることになります。病気などで欠席している場合は、放課後でもよいので電話で様子を伺い見舞いの一言を言うようにしましょう。引っ込み思案で、積極性が足りず、授業中もあまり発言しない生徒には、この出席とりは大事な時間です。出席と同時に、何気ない声かけをしてあげたいものです。

毎日、子供たちと接していると、顔色や態度、感じから、今日はちょっといつもと違うなということが分かってきます。その時、細かい配慮ができるかどうかです。ちょっとした変化を見逃していると、あっという間に心が離れてしまうこともあります。

先生のきめ細かい心づかいしだいで、担任の先生は、私たちを大事にしてくれている、私たちのことをよく知ってくれているとなり、信頼関係も深まっていくのです。そのことが保護者にも伝われば、この担任の先生に任せておけば安心だということになります。 

言葉だけでなく、行為や姿勢で子供たちを大事にする教師になりたいものです。    

 

令和3年4月8日

校長室から 第3号

 若手教師のために その3   

よい学習環境は、学習の効果を高める          

 「環境は人をつくり、人は環境をつくる」

子供たちの成長のために、環境が大きな影響力をもっていることは、誰でも知っていることです。環境には、自然環境、施設、設備等の物的環境と、人的環境があります。学校で人的環境の最も重要な面を占めているのは教師であり、家庭では保護者であると言えるでしょう。「教育は人なり」と言われていますが、教師である私たちは、年齢、経験を問わず、よい教師になるようにお互いに努力しなければならないと思います。その姿を子供たちはよく見ています。

ここでは、主として、教室という環境について考えてみます。

担任として努力しなければならないのは、教室を中心とした学習環境です。教室は、学級担任の管理が求められ、その教師の顔でもあります。また。子供たちにとっても同様です。かつて、「学級王国」が流行った時代では、教室をその担任の個性で塗り固め、他の学級と競い合いながら教育活動の成果を高めあっていたこともありますが、今は違います。むしろ、学年内での統一感が大切で、担任の個性を吐出させない方が効果的です。まず、黒板のある正面。ここは、常時、子供たちが向いており視線の集まる所です。だから、一番印象付けたい。徹底したいことを伝える掲示が効果的です。ただし、特別な支援が必要な子供たちも増えており、黒板のある正面の情報量が多いと、肝心の授業での板書内容に集中しづらいということがあるので注意が必要です。背面や側面は、教師の目に入りやすいところです。画鋲の取れた掲示物、貼りっぱなしで変色したもの、無造作に貼られたもの、はがれそうなもの、破れたもの、月遅れのもの、、、そのような掲示物がそのままでは、いい環境とは言えません。新鮮なもの、担任の工夫が分かるもの、思わずひきつけられるような掲示が理想です。特に学校公開、授業公開では、保護者は我が子の名前や作品を見ます。自分の子供の作品が無かったり、はがれていたり破れていたりしたら残念な気持ちになります。ですから、子供たちとともに工夫し、子供主体の掲示物が求められます。先輩教師の教室設営を見せてもらったり、他校へ行ったときなどに「これは生かせる」という掲示の仕方を取り入れたりするとよいでしょう。

放課後の教室、誰もいない教室の様子はどうでしょうか。落ち着いている学校に共通していることは、放課後の教室が、清掃が行き届いて、整然としているところです。かつて、学校の荒れを立て直した先輩教師がしていたことを思い出します。その先生は、子供たちに、けっして「掃除をしなさい」と言わないのです。ただ、毎日毎日、教師自ら積極的に清掃をするのです。最初のうちは、子供たちも荒れていることもあり、黙々と雑巾がけをしている担任の先生をあざ笑い、「先コウにさせときゃ楽でいい」みたいな感じでした。ところが1か月たち、3か月もすると徐々に様子が変わってきて、数名の子供たちが手伝いをするようになりました。手伝いをする子供たちは、先生と一緒に掃除で汗を流し、奇麗になった教室を見て笑顔になるのです。半年もすると、掃除の時間にサボる子供の方が少なくなりました。もちろん、その先輩教師は掃除だけをしていた訳ではなく、掃除をはじめとする率先垂範の姿勢が子供たちに伝わったのだと思います。本当に子供たちを大事にする教師だったにちがいありません。

 若手教師のために その2 

1 身なりは人柄をあらわす

 人間は生活の知恵で、どんな時、どんな場所で、どんな目的で、どんなものを着たらよいかということを生み出してきました。センスがよく、常識のあるあなたなら、もう十分に心得ていることでしょう。教師という枠にこだわることはありませんが、子供や保護者の反応を考慮し、また、子供とともに動きやすいものにすることも大切です。いわゆるTPOに合わせた服装が求められます。

・自分に合うもの。個性を生かした、品のあるものを

・安全性や機能性を考え、清潔で、働きやすいものを

・端正で気持ちの良い、美しさのあるものを 

華美で眼を引きやすいものや、流行を追いすぎるものは避けた方が無難です。

 中学校では、服装が自由な学校もありますが、子供たちに標準服(制服)を着させ、気崩さない指導を徹底している学校がほとんどです。あきらかにだらしない恰好をしている教師がその指導をしている様子は滑稽でしょう。特に若手である新規採用者は、お手本を示すことも大切です。とりあえず、スーツとジャージは必需品です。

2 挨拶は、短く、すっきりと、分かりやすい言葉で、誠意をもって

 新任のときは、挨拶の場面は多いものです。これは、転任の時も同様です。まず、職員室で教職員に、次は着任式で子供たちに、歓送迎会やPTA総会、保護者会など、多々あります。しかし「案ずるよりも産むが易し」回を重ねるごとに余裕をもって挨拶をできるようになるものです。

 背筋を伸ばして、毅然とした態度で話すことが大事です。もじもじしたり、落ち着きのない態度を見せたりしてはいけません。演説調は避けましょう。

 ・大きな声で、短く、すっきりした内容で

 ・分かりやすい言葉で、誠意をもって

 ・「えー」とか「あのー」など間投詞は、なるべく入れないように

 この挨拶で、身なりとともにあなたの人柄が伝わります。

3 ハンコレスとはいえ、、、印鑑を忘れない

学校は、制度としては遅れているのかもしれませんが、出勤したら、出勤簿に押印します。出勤簿は学校で定められた時刻に出勤したという証なのです。出勤簿は公簿です。初めて作成した通知表に押印するとき、ずっしりと責任の重さを感じるかもしれません。公簿に印鑑を押す。印鑑を押すためのハンコは、私印ですが、職務上の責任をあきらかにする公人としての印章であり、印鑑による証明のためのものです。ですから、ハンコは常に所持している必要があります。

いずれ電子化されるとは思いますが、あなたの教師としての1日を刻むため、今日1日の期待や祈りを込めて出勤簿には必ず押印する習慣を身に付けましょう。 

4 早めに連絡、届け出を

 うっかり寝過ごしたり、電車の遅延、事故などで遅刻せざるを得ない状況に陥ることがあります。だから、早起きしたり、早めの出勤といっても、なかなかそうはいきませんよね。そこで、そのような場合には、早めに学校に連絡すること。様子が分からなければ、対処できません。逆に、途中で事故にでもあったのかと心配してしまいます。

 また、休暇の時も同様です。急病で出勤できないときはもちろん、勤務できない時点での連絡は必然です。早いほど、学校で補教や時間割の調整が可能です。もしもに備えて、教材を準備しておく必要も出てきます。急でなくても、様々な事由で休みを取らなくてはならないこともあります。これは年次有給休暇(年休)として、当然休んでいいので、早めの届け出がいいでしょう。ちなみに、新規採用者には、年間20日の年次有給休暇があります。最近は、働き方改革で、年休を使い切ることが求められていますが、例えば、1年目に年休を10日取得した場合、残りの10日分は、翌年に繰り越され、翌年の年休は30日までとなります。繰り越しの日数は最大20日までなので、2年目に5日しか年休を取らなかった場合、残りの25日のうち、20日が繰り越され、3年目の年休は最大40日となります。

 

若手教師のために その1

瑞穂町は、東京都心から西へ約40キロメートル、新宿駅から電車で約1時間20分の距離に位置しています。東部には狭山丘陵が広がり、豊かな自然に育まれたあふれんばかりの緑が目に鮮やかに飛び込んできます。四季折々の姿は、訪れる人の心を和ませ、ハイキングなどを楽しむ方々の憩いの場となっています。また、町の中心部から北側には、都内随一の生産量を誇る東京狭山茶の茶畑が広がり、東京のお茶処のまちとして知られています。

一方、国道16号や新青梅街道などの主要道路が行き交う道路交通の要衝ともなっています。圏央道青梅インターチェンジが近いことから、大型商業施設や物流関係施設が立地しています。

電車では、新宿からJR箱根ケ崎駅まで1時間程度です。多摩都市モノレールの箱根ケ崎方面までの延伸に東京都が着手しようとしており、将来の交通アクセスの改善に期待が高まっています。また、JR八高線の複線化も町民の悲願となっています。

南側には、在日米軍横田基地があります。基地による生活環境のへの影響は、その対策を基地や国に対して要望しつつ、一方で基地内に住む方とは良き隣人として、国際交流も行っています。

将来都市像「みらいにずっとほこれるまち 潤いあふれ、活力みなぎる地域社会をめざして」の実現に向け、安心していきいきと快適な生活を送ることができるまちづくりを進めています。【瑞穂町HPより】

このような町に、あなたは、「先生」(教員・教師)として第一歩を踏み出したのです。あなたを待つ学校では、様々な教育が、意図的、計画的に実施されています。特色ある教育課程が編成され、学校の教育目標を具体的に達成するための教育活動が営まれています。

ちなみに、瑞穂中学校の教育目標は、次のとおりです。

教育目標「心身ともに健やかな中学生」~持続可能な社会の形成者の育成を目指して~    ・自学(自ら学ぶ)・忠恕(ちゅうじょ)(思いやる心)・正義(正しい行動) 

あなたが学校へ行くと、子供たちの素直な、そして純粋な気持ちに接し、教師となった喜びを感じると思います。と同時に、不安も感じるでしょう。子供たちはもちろん保護者からも「先生」と呼ばれると、誇らしくもあり照れくささもあるでしょう。「先生」と呼ばれるのは、あなた個人へと公教育に携わる教育公務員としての尊敬の気持ちであることを忘れないでください。私人としてのあなた個人と、同時に公人としての責務を負うことになるのです。

子供の学習は、「まねる」ことから始まるといわれています。子供たちは、あなたの一挙一動に注目しています。教師の言動を見逃さないたくさんの瞳があなたを見ています。あなたの「言葉遣い」「態度」、かっこいいところも悪いところも、まねてしまう。特に小学校低学年では、担任教師の影響力は大変強いと思います。中学校では、小学生のように何でもまねすることはなくなってきますが、先生はよくて生徒はダメなことに敏感です。先生みたいな髪型にしたい、先生みたいにお化粧したいと思うのです。

新任教師は、「言葉遣い」や「態度」には、日頃から十分に気を付けて指導に当たる必要があります。

また、同僚も新任教師がどんな人間なのか、あなたの言動を通して理解しようとします。スムーズな人間関係をつくるためにも、新人らしい態度が要求されます。学校は新任教師に大きな期待を寄せています。